スローファッションとヴィーガンの関係

Sustainability

スローファッション、エコ、サスティナブルなどのワードに敏感な人の中には、お肉などの動物性食品をとらないヴィーガンという方も多いです。

特に欧米ではもうイコールと言ってもいいくらい。

これはなぜでしょう?

まずはヴィーガン(ビーガン/Vegan)やベジタリアンになる理由について知ってもらえたらと思います。

日本ではお肉を食べない=「宗教的な理由」と思われがちですが、理由はそれだけではありません。

他には大きく分けて3つあります。

宗教に関係なくVeganになる理由

1、動物愛護・倫理的理由

これは想像がつきますよね。お肉やお魚はもちろん、牛乳や卵を低コストで生産するには動物たちの犠牲があります。

ミルクを出せないオスの牛、卵を産めないオスの雛はどうなると思いますか?

ミルクを出せるのは、牛だって妊娠中だけです。どうすると思いますか?

 

2、健康

加工肉と呼ばれるソーセージやハムはWHOが発がん性があると認めています。

赤身肉についても、加工肉ほどではないものの可能性ありとの評価。

牛乳に含まれる成長ホルモンは、何倍も体の小さい人間のホルモンバランスを崩してしまうとの指摘も。

2019年に改正されたカナダ政府発行のFoodガイドラインでは、プロテイン(たんぱく質)をとるときは植物性のものをより多く取りましょうという記載があります。

Eat plenty of vegetables and fruits, whole grain foods and protein foods. Choose protein foods that come from plants more often.

 

3、環境問題

動物を育てるにはたくさんの資源(土地、水、食料など)が必要です。

地球上の陸地の45%は家畜のために使われているそうです。

牛肉1㎏を生産するのに、その牛を何年育てなければならないでしょうか。

その間その牛はどれくらいの量の食事をとり、水を飲み、排せつをするでしょうか。

もちろん抗生物質や成長ホルモンを摂取させているので、排せつ物や体液は川や海の汚染にもつながります。

牛のために、森林を伐採し一生懸命食糧を生産しています。

一方で、おなか一杯にご飯を食べられない子供たちがいます。

 

スローファッションとヴィーガン

スローファッションを心がけている方であれば、発展途上国での労働環境問題を知ってのことだと思います。

これは上記で挙げたVeganになる理由の1つめの倫理的理由に通じます。

大量消費によるごみの問題や、染料などの化学物質による環境破壊を少しでも減らしたいと考えている方は、3つめの理由でヴィーガンというライフスタイルに共感できるのではないでしょうか。

 

私自身も、ヴィーガンに近いライフスタイルを送り始めて3年以上になりますが、楽しく過ごせています。(何一つ完璧にはできていませんが…。)

日本ではなかなか共感してくれる人も少なく、一緒に食事に行く場所の選択肢もかーなーり限られてしまうので、小出しにするようにはしています。笑

 

スローファッションとヴィーガンの相違点

一点、スローファッションとヴィーガンが対立するかもしれないポイントを挙げるとすると、

ファーやレザー、ウール、シルクなどの動物性の素材についてです。

ウールやシルクは動物性の素材なので、土に還ります。エコファッションの観点からはこれはOKそうですね。

しかしヴィーガンの観点から見ると、動物からの搾取になるので、厳格なヴィーガンはこれらの素材を身に着けません。(古着ならOKとするヴィーガンもいます。)

 

ウールは、勝手に伸びる羊の毛を刈ってあげているだけでエコでは?と思うかもしれないのですが、人に毛を刈ってもらわないと生きていけないような品種が自然界に存在するはずはなく、人間の都合で品種改良されたものが「生産」されているといって良いでしょう。

また、毛を刈る作業も、コスト削減のために、アルバイトのような素人が雇われ、効率だけが重視された刈り方によって羊たちが傷つけられることも少なくないそうです。

 

ファー(毛皮)についてはもう時代は終わったのかな、という気もしますが、レザーはまだまだですね。

最後まで読んでいただきありがとうございました☆

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